曇った窓のような淡いグレー、マットなカナリアカラーのダイヤモンド、
澄んだクリアブルーのサファイア、ビビットなグリーンガーネット
常に特別な石を探しています。

色も形もスペシャルで、且つ、身につけやすい
そんな石を求めて、遥々アメリカアリゾナのツーソン ジェムショーへ行ってきました。

ひとまず白い大きなテントが並び圧倒されます。
それはそれは広い会場に所狭しと並べられた無数の石たち。
その中からドキドキと震える出会いを探さなくてはいけません。

オーバーオールにハイカットのスニーカー。
右のポッケにはピンセット、左にはルーペ。
気合いはいってます。

まず目当てのお店へ行き、ぱっと見で好きものを探す。
好きなルースをキープしつつ、また一周して視野を広める。
これもありだな、と気になるものあればキープした石と一緒にじっくりディティールを確認。

インクルージョン(内包物)やカット、カラーの具合、入り方をチェック。
天然のものなので石種によってカラーやインクルージョンの意味や価値が変わってきます。
そんな気難しいことを価格と合わせてこねこね考えて、最後には好きかどうかで判断。

好きかどうか、かっこいいかどうか
シンプルだけど、一番大切にしています。

英語の話せない私は簡単な単語、ジェスチャーや擬音でコミュニケーションをとります。
言葉が通じないとそれはもう大変ですが、伝えたいという気持ちと高いテンションでなんとか乗り切ります。

昼は車のバックドアを開けて腰掛け、自分たちで作ったサンドイッチを頬張ります。
サボテンを眺めながら、午後のプランを練るもぐもぐタイムもありつつ。

モンタナサファイア、ルビーや、エメラルドなどスペシャルな石を仕入れることができ、
中でもタンザニア原産のホットピンクスピネルはすぐに目に飛び込んできました。
角度によってはキュートなピンクや大人なレッドにも見えます。オーバルカットもいいバランスです。何より名前がいいですね。

すっきりとしたグリーンのデマントイドガーネットともいい出会いがありました。
ちかちかとネオンカラーが見えて、いい存在感です。
デマントイドならではのクリアなグリーンカラーが気に入ってます。

歩き回って、へとへとの帰る頃。
日本とは違うスケールの夕日に毎回元気をもらいます。

ツーソンでは色の見え方が違う。
ビビットな色がさらにくっきり色が目に飛び込んでくる感じがします。
アウトラインが強くなるような。
立ち寄ったタコス屋のピンクの帽子が、映画のワンシーンのように強いカラーを放っていました。

帰国後ひと段落。
これから、机に向かって
新しいデザインを練っていきます。